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郡山城跡 今でも市民に慕われる、郡山の基礎を作り上げた大和大納言

散策コース:大和郡山)

奈良県北部にある大和郡山は、安土桃山時代から江戸時代にかけて、郡山城を中心に発展した城下町です。

郡山城は、元は地方豪族の小さな拠点でした。

しかし、戦国時代、織田信長の有力大名であった筒井順慶がここを拠点としたことにより、郡山城は大和国(現在の奈良県)の中心的なお城となりました。

さらに、この筒井家の後に入城した豊臣秀長によって、郡山城は大きく拡張されました。

現在残る郡山城の遺構の多くは、この拡張時に作り上げられたものです。


郡山の基礎を作った「大和大納言」豊臣秀長

現在の郡山城跡

近畿有数の桜の名所


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郡山城跡

郡山の基礎を作った「大和大納言」豊臣秀長

豊臣秀長は、豊臣秀吉の弟。実務能力に優れ、人柄は温厚。秀吉の信頼厚く、兄をよく補佐した人物として知られます。

秀吉の天下統一事業への貢献から、大和、和泉(現在の大阪府南部)、紀伊(現在の和歌山県)の3国100万石の領地を与えられ、1585年、郡山城に入城しました。

当時、従二位権大納言の官位にあったことから、豊臣秀長は「大和大納言」とも呼ばれたそうです。

大納言塚(豊臣秀長墓所)

また、秀長公は、郡山城の城郭拡張に合わせて城下町の整備も行いました。

その際、業種などによって町割が行われたのですが、その町割は今の郡山の町にも残されています。

例えば、紺屋町。ここは、その昔、藍染め職人が住んだエリアです。

道の真ん中に水路が通る、城下町大和郡山を代表する風景。

季節によっては、大和郡山の特産、金魚が水路を泳ぎます。


秀長公は、1591年に52歳で没するまで郡山を治めますが、この治政は、その後の郡山の発展に大きく寄与しました。

このような歴史から、秀長公は、今でも、多くの郡山市民に慕われています。

紺屋町

現在の郡山城跡

さて、郡山城には、その後の江戸時代中期に柳沢吉里が入城し、幕末まで柳沢家当主が代々城主を務めましたが、明治維新後には廃城となりました。

この廃城の際に、郡山城の建物はすべて破却されてしまったため、当時の建物は今は残っていません。


ただし、天守台やその他の石垣、堀などの遺構が残っています。

また、郡山城の玄関口にあたる追手(おうて)には、追手門や櫓といった建造物が復元されました。

では、郡山城跡の見どころとして、特に、追手付近の復元建造物群と、天守台についてご紹介しましょう。


<追手付近の復元建造物群>

追手付近に復元された建造物は、追手門、追手向櫓、追手東隅櫓、そして、多門櫓。

昭和58年の追手門の再建を皮切りに、次々と復元が行われました。


追手門はどっしりとした木造の櫓門。櫓門とは、両側の石垣の間に渡された渡櫓(わたりやぐら)が、頭上に設けられた門のことです。

追手門の向かいには追手向櫓

また、追手向櫓と追手門の渡櫓をつなぐように多門櫓が設置されています。

さらに、追手門の東には追手東隅櫓が立ち、周囲ににらみを利かせています。


重厚な追手門と、下見板が張られた黒っぽい櫓群で構成された郡山城の玄関口は、派手さはないものの、剛健で堅いお城の雰囲気を十二分に醸し出しています。

なお、復元から約30年経ち、櫓の下見板にも剥げが見られますが、それが逆に石垣との調和を感じさせます。

今では、これらの復元建造物群は郡山城跡のシンボル的存在となっています。

追手門と追手向櫓

<天守台>

天守台とは、天守(天守閣)が載せられる、石垣でできた台のこと。

郡山城跡では、近年、天守台の補修と周辺整備が行われておりましたが、平成29年春にリニューアルが完了しました。

もともと、天守台は、郡山城跡の中でも最も高い位置にあり、見晴らしのよい場所でしたが、今回のリニューアルで新たに展望デッキが設置されました。

天守台

展望デッキから、郡山の町並みを眼下に見下ろせます。

また、遠くを眺めれば、東大寺興福寺若草山などの奈良の名所も一望できます。


なお、これまで、郡山城では、天守台の上に実際に天守があったのか不明であったことから、長らく「幻の天守」などと呼ばれてきました。

しかし、今回のリニューアルに伴う発掘作業では、天守台から、礎石や瓦の一部など、天守の痕跡が発見されたのです。

この調査結果で、郡山城天守が実在したことが改めて証明されることになりました。今後は「幻」などと言われることはないでしょう。

天守台からの眺望

近畿有数の桜の名所

また、郡山城跡は、近畿でも有数の桜の名所としても知られ、日本さくら名所100選(日本さくらの会)にも選ばれています。

毎年3月下旬~4月上旬に開催されるお城まつりでは、郡山城跡全体がさくら色に染まります。

黒っぽい大手門や櫓と、咲き誇る桜の薄ピンクとのコントラストが大変美しく、一見の価値ありです。

郡山城と桜

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スポット情報

<郡山城跡>

住所 奈良県大和郡山市城内町
最寄り駅 近鉄郡山駅から徒歩10分
JR郡山駅から徒歩20分
ホームページ 大和郡山市ホームページ
備考 城内見学自由

関連地図

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