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東寺 平安の「スーパースター」弘法大師も住まいを構えた、洛南の名刹

散策コース:京都(1))

京都駅ビルから南の方向を眺めると、建物の中にスラッと立つ古塔が見えます。

これは、東寺の五重塔。

京都駅北側に立つ京都タワーとともに、現代の京都を代表するランドマーク。

近代的な京都タワーと古風な東寺五重塔、なんとも対照的なシンボルタワーです。


ところで、一般によく知られている京都の名所は、ほとんどが京都駅ビルよりも北側にあります。

これまで京都を何度も訪れているけど、洛南はあまり行ったことがない、という方もいらっしゃるかもしれません。


ということで、今回は洛南の名刹、東寺をピックアップ!

お寺の歴史や境内の見どころなどをご紹介します。


平安京の鎮護を担った官立寺院、東寺と西寺

「平安のスーパースター」弘法大師空海と東寺

五重塔だけではない!境内の見どころご紹介


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東寺

平安京の鎮護を担った官立寺院、東寺と西寺

東寺は、もとは、平安遷都の際に、都の鎮護を目的として朝廷によって建立された、官立の寺院。

現代風に言えば、「国立大学」のようなものですね。


なお、「東寺」があるなら「西寺」もあったのでは?と考えた方、鋭いです。

平安時代には、西寺という名前のお寺も確かに存在し、東寺とともに平城京の鎮護を担っていました。


ただ、西寺の方はその後は徐々に衰退し、戦国時代の頃にはなくなってしまったようです。

東寺のちょうど真西の位置にある唐橋西寺公園には、西寺の講堂跡が残されています。

南大門から眺める東寺境内

「平安のスーパースター」弘法大師空海と東寺

一方の東寺は、創建後しばらくして、当時の天皇に見込まれた空海(弘法大師)に下賜されることになりました。


弘法大師は、天台宗(延暦寺)の最澄と同時代の名僧。

唐(中国)に渡って密教を学び、帰国後、真言宗を開いたお人です。

下賜された東寺に住まいを構えるとともに、ここを真言宗の根本道場として定めました。


なお、弘法大師は、真言宗の宗祖という他に、日本各地で人々の救済を積極的に行った、平安時代の「スーパースター」的な人物としても知られます。

「一夜で大きなため池を作った」など、日本全国に弘法大師の伝説が残りますね。

誇張された話も多いのですが、橋をかけ道を作るなど、今で言う「インフラ整備」も行ったことは事実。

これで、多くの民衆の心をグッとつかみました。

東寺五重塔と弘法大師像

その後の東寺は、一貫して、真言宗の中心であり続けます。

これまでに何度も天災や兵火で伽藍焼失の憂き目にあってきましたが、その度に再興されて現在に至ります。

今日においても、高野山金剛峯寺と並び、真言系宗派の主要寺院の1つです。


南大門の門をくぐった先の東寺境内には、誰でも自由に入れます。

ただし、五重塔金堂講堂の3つの建物が立つエリアは、拝観料が必要。

後でもお話しますが、金堂と講堂には貴重な仏像群が安置されており、堂内の拝観もできます。


なお、有料エリアは柵で囲まれているもののその高さは低く、外の無料エリアから金堂や講堂、五重塔を眺めることは可能です。


では、東寺の境内について、主要な建物を中心にご紹介していきましょう。

東寺境内

<南大門>

ほぼ長方形の形をした東寺の境内には、東西南北にそれぞれ門が存在します。

その中でも、普段から通行可能な門には、「東寺」と墨で大書された提灯(ちょうちん)が、門の左右にぶら下がっています。


その中でも最大の大きさを誇るのが、南の九条通りに面した、この南大門。

江戸時代に建てられた三十三間堂の西門を明治時代に移築したもので、国の重要文化財に指定されています。

堂々とした造りでなかなか見応えがある南大門。

ただ、かなり大きいので全体を眺めるのに苦労します。

門の全体を写真に収めるのなら、九条通りの南側から道路越しに撮影してみましょう。

南大門

<五重塔>

東寺のシンボル五重塔は、国宝指定の建築物。

バランスのとれた均整な姿が大変美しい塔です。

なお、五重塔は、創建以来、四度も焼失しています。

現在のものは、江戸時代前期、寛永年間(1644年)に建てられたものです。


また、この東寺五重塔の高さは55m。国内で現存する木造古塔の中で、最も高い塔として知られます。

京都市内の建築規制もあり、京都駅ビルや新幹線の車窓からでも見えますね。


なお、五重塔の内部は普段は見ることができませんが、1年に数回行われる特別公開の時期に初層内部が公開されます。

初層には、密教の五智如来のうちの四仏が安置。塔の心柱を取り囲むように置かれています。

(特別公開の期間については、東寺ホームページをご覧ください)

五重塔

<金堂>

金堂は、東寺のご本尊を安置するお堂で、東寺の中で最も重要な建物。

金堂は一度焼失しており、現在の金堂は、豊臣秀頼の寄進により1603年に再建されたもの。国宝指定。


そのどっしりとした姿は威厳に満ちており、近くで眺めると圧倒されます。

また、一層目の屋根の中央に「切り上げ」があるのが特徴的です。

金堂の中に安置されているのは、薬師三尊像

中央に薬師如来坐像、その左右に脇侍(わきじ)の日光菩薩(にっこうぼさつ)と月光菩薩(がっこうぼさつ)が控えます。

本尊薬師如来が座る台座周囲の、精巧な十二神将像もお見逃しなく。

金堂

<講堂>

金堂の背後に立つ和様の建物が講堂。国の重要文化財に指定されています。

この講堂の一番の見どころは、その内部に収められた数多くの仏像群。

全21体、全て、国宝または国重要文化財に指定されています。


ど真ん中に置かれているのは、真言密教の最高仏、大日如来を中心とした5体の如来像(五智如来)。

如来群の右側には五菩薩、左側には五大明王

講堂の仏像群は、密教における曼荼羅(まんだら:仏の世界)を仏像で示したもので、「立体曼荼羅」とも呼ばれます。

密教の仏たちが勢揃いした様は圧巻です。

講堂

<大師堂(御影堂)>

五重塔などが立つ有料拝観エリアの外、境内西北の位置に大師堂というお堂があります。

大師堂は、真言宗の宗祖、弘法大師が住んでいたお堂です。

室町時代に一度焼失しましたが、すぐに再建されて現在に至ります。国宝指定。

大師堂には弘法大師像(御影)が祀られていることから、御影堂(みえいどう)とも呼ばれています。

(注)大師堂は、修理(平成31年12月まで)のため、現在、拝観はできません。

大師堂(御影堂)

東寺と言えば五重塔。

しかし、弘法大師が住んだという歴史があるお寺、金堂や講堂の仏像など見どころも多い名刹です。

五重塔を外から眺めてすぐ帰るのはもったいない!拝観料を払う価値「大あり」です。

1時間はかけて境内をじっくり回られることをおすすめします。

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スポット情報

<東寺>

住所 京都市南区九条町1
最寄り駅 (JR・近鉄)京都駅から徒歩10分
(近鉄)東寺駅から徒歩5分
拝観時間 午前8時30分~午後4時半、5時、6時分
(拝観終了時間は、季節によって異なります。詳細は東寺ホームページを参照)
拝観料 大人500円、高校生400円、中学生以下300円
(特別拝観時期は料金が変わります。詳細は東寺ホームページを参照)
ホームページ 東寺ホームページ

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