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幕末と伏見 龍馬危機一髪!京の玄関口で繰り広げられた、志士たちの戦い

散策コース:京都(11))

京都市南部の伏見区、美しい街並みで知られる伏見桃山

古くは、伏見稲荷大社の門前町、さらには、豊臣秀吉が築いた伏見城の城下町として発展しました。

なお、「伏見桃山」という地名は、伏見城の跡に桃の木が植えられていたことに由来します。


伏見桃山を流れる宇治川派流には、江戸時代を偲ばせる屋形船風の遊覧船、十石舟。

緩やかに進む十石舟の船内から、美しい伏見桃山の景色を楽しめます。


この伏見には2つの大きな特徴あり。1つは「幕末動乱の舞台」、もう1つは「酒蔵の街」。

今回は、坂本龍馬などの志士が活躍した幕末に焦点を当てて、伏見をご紹介します。

(伏見のお酒については、次の記事(伏見の酒蔵)でご紹介)


歴史の表舞台に躍り出た京の玄関口

坂本龍馬危機一髪!志士たちの戦い

戊辰戦争勃発の地

伏見桃山と十石舟

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歴史の表舞台に躍り出た京の玄関口

京都から大阪にかけて流れる大河・淀川。

江戸時代には、京・大坂の二大都市を結ぶ水運が発達し、上方の「大動脈」として機能しました。


この淀川水運の京都側の「始発・終着駅」が、京のすぐ南にある伏見。

町中には水運を利用する旅人向けの船宿が立ち並び、京の玄関口として大いに栄えました。


この伏見の地、幕末になって、突如歴史の表舞台に登場します。

特に、世をにぎわせたのは次の2つ。

1つは、大政奉還以前の志士たちの戦い。もう1つは、大政奉還直後の戊辰戦争緒戦、鳥羽・伏見の戦いです。

伏見桃山の街並み

坂本龍馬危機一髪!志士たちの戦い

幕末には、全国の諸藩から血気盛んな多くの志士たちが京に集結。

特に、薩摩や長州、土佐など西国の志士は、大坂から淀川水運を使って京へ上ってきました。

そのため、京の玄関口・伏見は、しばしば志士たちの「たまり場」になりました。


志士たちの多くは、天皇を奉じる「尊皇派」。

反幕府的な立場をとり、会津藩や新選組に代表される幕府支持グループ「佐幕派」と激しく対立します。

そのようなピリピリした状況の中で、伏見では寺田屋事件が発生しました。

史跡寺田屋

寺田屋は、伏見の船宿の1つ。

そして、「寺田屋事件」とは、この寺田屋において、時を隔てて起きた2つの事件を指します。


1つ目は、1862年、薩摩藩の過激派志士が粛正された事件。

暴発寸前の薩摩藩の過激派が、藩主の命で駆けつけた同僚藩士との壮絶な斬り合いの末に粛正された、血なまぐさい事件です。


もう1つは、その4年後の1866年、土佐の坂本龍馬が襲撃された事件。

一般には、こちらの「坂本龍馬暗殺未遂事件」の方がよく知られていますね。

薩長同盟の橋渡し、という大役を務めた直後に襲われた龍馬。

しかし、深手を負いながらも脱出し、命からがら薩摩藩邸に逃れています。


昔の寺田屋の場所には龍馬の像が立ち、隣には旅籠寺田屋という建物もあります。

旅籠寺田屋の中は、坂本龍馬の写真や自筆の手紙などが所狭しと置かれた、「龍馬ワールド」。

龍馬ファンには必見の「聖地」、そうでない方も話のネタに一度訪れてみてはいかが?

旅籠寺田屋

また、当時の伏見には、多くの有力諸藩の出先拠点、藩邸がありました。

例えば、坂本龍馬の出身藩・土佐藩の藩邸や、龍馬が一時的に匿われた薩摩藩の藩邸など。

主な藩邸跡には、石碑が建てられています(左:土佐藩邸跡、右:薩摩藩邸跡)。

伏見桃山の散策の折に探してみましょう。

土佐・薩摩藩邸跡

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戊辰戦争勃発の地

徳川将軍家が朝廷に政権を返上した大政奉還直後、新政府軍と旧幕府軍との間で戊辰戦争が勃発しました。

その緒戦となったのが、この地で発生した、鳥羽・伏見の戦いです。


薩摩藩と長州藩を中心とし、京の明治天皇を奉じる新政府軍と、大坂から進出してきた会津藩中心の旧幕府軍。

両者が、京の南、鳥羽と伏見でそれぞれ激突しました。


鳥羽方面の主戦場は、城南宮の近く、鴨川にかかる小枝橋。

兵力では勝っていた旧幕府軍、しかし、統率力の低さや兵器運用のまずさもあって敗退してしまいます。

城南宮

一方、伏見方面では、旧幕府軍が、町中にある伏見奉行所に「籠城」。

この中には、会津藩士の他、新撰組の隊士も含まれていました。


これに対して薩摩藩は、すぐ北の御香宮神社に陣取り、伏見奉行所に向けて大砲をぶっぱなします。

砲撃を受けて伏見奉行所は炎上、旧幕府軍は拠点を失い、撤退を余儀なくされました。

現在の御香宮神社の境内には、伏見の戦に関する碑が残ります。


なお、御香宮神社は、名水「御香水」で知られる神社。

この名水は今も境内で湧き出ており、飲むこともできます。

御香宮神社への参拝の折には、由緒ある御香水を一口味わってみましょう。

御香宮神社

風情ある街並みが残る京都・伏見桃山。

その落ち着いた雰囲気の中にも、血気盛んな志士たちの争いの跡が今も残ります。

幕末志士たちの活躍を思い浮かべながら、趣のある街をゆっくりと巡ってみませんか。

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スポット情報

<旅籠寺田屋>

住所 京都市伏見区南浜町263
最寄り駅 京阪中書島駅から徒歩5分
近鉄桃山御陵前駅から徒歩10分
営業時間 午前10時~午後3時40分
定休日 1/1~1/3 月曜不定休
入館料 大人400円 大学生・中高生300円 小学生200円


<城南宮>

住所 京都市伏見区中島鳥羽離宮町7番地
最寄り駅 (地下鉄・近鉄)竹田駅から徒歩15分
備考 境内参拝自由
但し、神苑の拝観は午前9時~午後4時 拝観料500円
ホームページ 城南宮ホームページ


<御香宮神社>

住所 京都市伏見区御香宮門前町174
最寄り駅 近鉄桃山御陵前駅から徒歩5分
京阪伏見桃山駅から徒歩5分
JR桃山駅から徒歩10分
備考 境内参拝自由
境内、拝殿の手前右側に「鳥羽伏見戦いの碑」がある

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