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藤井寺 おすすめ散策日は毎月18日!大阪近郊のベッドタウンでの古寺・古社巡り

散策コース:藤井寺・羽曳野)

藤井寺は、大阪府南部、南河内地方にある市。

大都市大阪の近郊にあって、天王寺まで近鉄電車で20分そこそこでというアクセスの良さもあり、戦後は、大阪のベッドタウンとして発展しました。

市内全域に住宅地が広がる街、その人口密度は大阪府内でも随一です。


一方で、この藤井寺は、古くは国府も置かれた、河内国の中心地でした。

その歴史は古く、市内の各所に、神社仏閣や古墳、史跡などの名所旧跡が点在しています。

藤井寺の街を歩いていると、住宅街の中に隠れるようにたたずむ、由緒あるお寺が見つかることも。

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住宅街の中にたたずむ葛井寺

さて、藤井寺の数ある名所の中でも、特に有名なのが、葛井寺道明寺、そして、道明寺天満宮

それぞれ歴史の長い寺社であり、国宝や国の重要文化財にも指定されている貴重な文化財が残ります。

藤井寺を散策する折には、ぜひとも訪れておきたいスポットです。


では、藤井寺の街歩きで押さえておきたい3つの名所について、簡単ではありますが順にご紹介していきましょう。


葛井寺

「ふじいでら」と読みます。「藤井寺」という地名の由来となったお寺で、奈良時代の創建とも伝わります。

現在は、真言宗御室派の寺院で、西国三十三所観音霊場の第五番札所としても知られます。

葛井寺

南側の正面には、わずかに朱色が残る南大門が立ちます。

この門は、二階建てのいわゆる「楼門」で、左右の阿吽(あうん)の仁王像が参拝者をお出迎え。


楼門をくぐって境内に入ると、正面に、瓦葺きの立派な入母屋屋根がのったお堂が見えます。

これが葛井寺の本堂。江戸時代中期の建物です。

所々に見事な彫刻が施されている点もこの本堂の見どころの1つ。本堂参拝の折には、頭上をあちこち眺めてみましょう。

葛井寺本堂

この本堂には、葛井寺ご本尊の十一面千手観音菩薩坐像が安置されています。

ここの観音さまは、奈良時代の天平年間に作られた貴重な仏像で、国宝にも指定されています。

また、奈良時代に大流行した、「脱活乾漆造」という、やや特殊な方法で作られています。

粘土で作った型の表面に麻布を貼り付け、乾燥後に内部の粘土をくりぬき、麻布の上にペースト状の木屎漆(こくそうるし)をぬりつけて造形する方法です。

南都の大寺、東大寺興福寺などにも同様の方法で作られた天平仏が残ります。


千手観音像といっても、一般には、実際の手の数が40本程度しかない場合が多いのですが、ここの千手観音は違います。

胸の前で合掌する2本の手、さまざまな仏具を持つ40本の大手の他に、左右に千本の小手を持つ、文字通りの「千手観音」です。

(実際に千本の手を持つ像は、他に、奈良・唐招提寺の千手観音立像などごく少数)


なお、葛井寺の千手観音像は秘仏で、普段は本堂内陣の厨子に収められていますが、毎月18日の観音菩薩の縁日に、本堂の拝観とともにご開帳が行われます。

本尊ご開帳の日には、葛井寺の境内にはさまざまな出店も登場。

普段は静かな境内ですが、この日はご本尊を拝みにくる参拝客に出店を覗きに来る人も加わり、多くの人出で賑わいます。

縁日の葛井寺境内

道明寺

道明寺は、真言宗御室派に属する尼寺です。

道明寺の前身は土師寺という名のお寺で、古くにこの地方を支配した土師(はじ)氏の氏寺として創建されました。

土師氏は、学問の神さまとして知られる菅原道真の祖先と言われています。


また、この道明寺は、道真公自身とのゆかりも深いお寺。

道真公は、京から左遷されて九州の太宰府に向かう途中にこの地に立ち寄り、寺に住んでいたおばの覚寿尼を訪ねたという逸話が残ります。

現在の寺名の「道明」は、道真公の別名から付けられています。

道明寺

境内に立つ本堂には、道明寺のご本尊である十一面観音菩薩立像が安置されています。

道真公自らが彫ったとされる、高さ1mほどの木造の仏像で、平安時代初期の作。こちらも国宝指定。

ふくよかなお顔の一方で、胸やお腹の肉感が見事でたくましさも感じさせる観音さま。

葛井寺と同様、こちらの本尊も秘仏で、普段は一般に公開されていませんが、毎月18日と25日に限ってご開帳されます。

道明寺本堂

道明寺天満宮

道明寺天満宮は、道明寺の東隣にある神社です。

「天満宮」という名称からもわかるように、主祭神は菅原道真公。

また、上の道明寺のご紹介でも登場しました、道真公のおば、覚寿尼公も祭神として祀られています。

なお、道明寺と道明寺天満宮、名前が似ていますが、それは、江戸時代まで両者が一体であったことに起因します。

明治維新後の神仏分離令によって道明寺が移転する形で天満宮から分離しました。現在は互いに独立しています。

道明寺天満宮

道明寺天満宮にも貴重な文化財が残されています。

それは、道真公が愛用したとされる遺品(管公遺品)。硯、革帯、鏡などが残され、そのうちの6点が国宝に指定されています。

管公遺品は、天満宮の宝物館に収蔵されています。

なお、宝物館は、梅の開花時期を中心に、1月から5月の定められた日にのみ開館されます。

(開館日については道明寺天満宮ホームページ参照)


さて、上でもご説明しましたように、葛井寺、道明寺、および、道明寺天満宮の国宝は、公開日が限られています。

ただ、葛井寺の十一面千手観音のご開帳は毎月18日で、道明寺十一面観音のご開帳は毎月18日と25日です。

つまり、観音様の縁日である毎月18日は、葛井寺と道明寺の共通のご開帳日。


せっかく藤井寺を散策するのなら、この地に残る貴重な文化財を目にしておきたいもの。

両方のお寺のご本尊を拝むことができる、18日がおすすめです。

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スポット情報

<葛井寺>

住所 大阪府藤井寺市藤井寺1-16-21
最寄り駅 近鉄南大阪線藤井寺駅から徒歩5分
参拝時間 午前8時~午後5時
拝観料 境内拝観自由
本堂拝観料500円 (本尊開帳日:毎月18日)
ホームページ 葛井寺ホームページ


<道明寺>

住所 大阪府藤井寺市道明寺1-14-31
最寄り駅 近鉄南大阪線道明寺駅から徒歩3分
参拝時間 午前6時~午後5時
拝観料 境内拝観自由
本堂拝観料500円 (本尊開帳日:毎月18日・25日)
ホームページ 道明寺ホームページ


<道明寺天満宮>

住所 大阪府藤井寺市道明寺1-16-40
最寄り駅 近鉄南大阪線道明寺駅から徒歩3分
参拝時間 午前9時~午後5時
拝観料 境内拝観自由
宝物館拝観料300円 (宝物館拝観日は下記ホームページ参照)
ホームページ 道明寺天満宮ホームページ

関連地図

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